2008年04月26日

石黒正数「それでも町は廻っている」

長らく留守にしておりましたが、川村二等兵恥ずかしながら帰ってまいりました。
リハビリかたがたブックレビューなどかましてみようかと思います。
最近のヒットは、石黒正数の「それでも町は廻っている」です。
少年画報社から4巻まで出ています(2008年4月現在)。
なんだか肩の力が抜けるいい漫画ですよ。
主人公は女子高生で、およそメイドカフェとは言いがたいメイドカフェで働いています。じゃあ、メイドカフェらしいメイドカフェって一体ナンなのかと問われると、オレも行ったことが無いから分かりませんよ、そんなもの。悪いか?
多分、視姦が趣味の男が喜ぶような喫茶店のことなんじゃなかろうかと想像する。
そういう趣味は、元古本屋のヒゲナベ氏に聞けば分かるのかもしれない。
「ワシの店に来た女は全員オレにメッタメタに視姦されとるがな。言うてみれば、ワシの脳内では全員一度はワシの子供を生んどるっちゅうわけや。ゲハハハ」
酷いヤツだよまったく。
で、何の話だ?
あーそうそう、漫画の話。
主人公の嵐山歩鳥は、ちょっとバカなんだね。そのちょっとバカな部分に突っ込みを入れられたり、自業自得だったりで毎度毎度泣くんですよ。その泣き方が面白い。話によって泣く理由は様々ですけれども、毎回必ず泣いている。
漫画全体の雰囲気は小田扉の「団地ともお」に似ているけれど、あれよりももう少しファンタジック。
なぜか胸などは決してアラワにならないかわりに、描かなくてもいいところでチョコチョコとパンツを描いているところも、変なこだわりが汲み取れて面白い。
少年画報社のYKコミックス(B6判)だから、探しやすいと思う。何回も読めるから、全巻まとめて買うことをお勧めする。
ただし、趣味に合わなかった場合は、こちらでは全ての責任を負いかねる。せいぜい安く買い取る程度で責任の一端を負うふりをすることとする。
posted by 肉王 at 02:57| Comment(0) | ブックレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月09日

体に悪いほど野球

ネットの動画で野球を観るのが好き。
去年までは、YAHOOが提供する一部の試合と、仙台で試合を行う楽天の試合しか観られなかったけれど、今年からYAHOO動画でパリーグの全試合を中継するとのこと。しかし、条件として、回線速度が2M以上必要とのこと。ところがオレの回線は僅か1M。
今時たったの1Mかよ、と言われるかもしれないけれど、地元ケーブルテレビの回線なので、一般の電話回線よりも若干早い。
去年まではKDDIの40Mコースに入っていたけれど、まあ仕事で使う程度だし、多くの動画を見る分には1Mあれば充分だろうと思って、ケーブルテレビの1Mに変えたわけだ。
ところが、さきのYAHOOの一件で、どうしても1Mじゃいけなくなった。
コース別の値段を調べてみると、現在の1Mが月2100円なのに対して、その上の15Mになると4600円となる。
いやあ、15Mはいらんのだよ。せいぜい3〜5Mあれば充分なのだ。
それで、チト電話をかけて「5Mとか無いの?」と聞いてみたら、「そんな都合のいい話はありませんね。フンだ」という連れない答え。
じゃあ仕方が無いやと15Mに契約を切り替えた。
これで今年一年はただで野球を楽しめる。
そう喜んだのが3月31日。
以来、毎日のように楽天の試合を見ているのだけれど、まったく野球観戦がこんなに体に悪いものになるとは思わなかった。
そりゃあ多少仕事に差し障りがでるだろうくらいのことは予測していたけれど、まさか体調まで悪くなるとは夢想だにしなかった。去年までは、全試合見る事が無かったため、例え連敗中でも平気の平左だった。なにせ、結果だけ見て「ああ、また負けたね」と確認するだけだっただけだから。なのに今は逐一プレーと付き合っているから、凡ミスとか采配ミスとかでいちいちイライラさせられる。
ギリギリと胃に傷みが走り、とても飯なんか喰えない。無理に喰っても、試合後に胸焼けを覚えたりする。こんな食事を続けさせられたら、オレは絶対癌になる。
だったら見なきゃいいじゃないかとアンタは言うだろうさ。
ああ、アンタは正しいよ。いつだってアンタは正しいさ。
けれど、オレはそれでも野球が好きなんだよね。
仕事でヘマをしても野球、女にフラれても野球、雨が降っても野球、晴れても野球、病気をしても野球、多分明日死ぬ日でも野球なんだね。
posted by 肉王 at 23:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月08日

盲約聖書 創世記4

ノアさんの息子が3人いたのは前回お話しました。
それがセム・ハム・ヤペテの3人ですが、セムのずうっと後の子孫に、アブラムというちょっと賢いのがいました。アブラムは後にアブラハムと改名するのですが、ややこしくなるから今の内からアブラハムとしておきましょう。
さてさて、エホバ氏はノアとの契約上、その子孫にもべったりと張り付いております。結構しつこいんですよ、エホバ氏は。なにせ、セムからアブラハムまでの間は2千年以上あるんですから。
その間、エホバ氏はこれといったこともしやしないで、アブラハムに突然物申します。
「なあおい、お前さ、カナンに行けよ。その土地お前にくれてやっからさ」
アブラハムはエホバ氏に気に入られるくらい敬虔な人物ですから、素直に従う。そのメンツはというと、まずアブラム。その妻サライ、甥のロト。家畜やら財産やらと、あとは彼らの奴隷が多数。
身内と一緒の移動なんで、我々の感覚でいうとちょっとしたキャンプに出かけるようなイメージですけれど、実際にはかなりの大移動のようです。

アブラハムはカナンの土地に着き、エホバ氏から土地を貰い受けますが、カナンはカナンでひとつの町ですから、当然先住者がいるわけです。でも、そんなことお構いなし。神様がくれるっつうんだから、土人など物の数じゃあない。
アブラハムは一旦そこに「オレが神様から貰った土地だ」という証主張のつもりなんでしょう、エホバ氏のための祭壇を築きます。
アブラハムはさらに縄張りを広げるためかエジプトまで進行します。ところが、実際に来て見ると結構大きい町だ。どうやら自分の手には負えそうも無いと察したアブラハムは、妻のサライに言います。
「あのな、お前は美人な女だから、エジプトの王様が見たら、お前欲しさにオレのことを殺すかもしれない。だからお前はオレの妹だということにしといてくれ」

DSCN9187.jpeg

ある意味読みの深さを感じますが、保身のために自分の妻を利用しようと言うズルさがどうもね。だったら最初からエジプトの町になんか入らなきゃいいのに、と思うのは素人考え。アブラハムはもう一歩先を読んでいましたな。
エジプトへ入ると、アブラハムの読みどおり、王様がやってきて、「なんだや、オメの連れでる女、めんこいなや。オメの女房すかや?」
「いやいや、オレの妹だね」
「んだが!んで、オレの嫁にしてえから、オレさけねがや?オメさも悪いようにゃすねがらや」
「へいへい」
と言うわけで、王様はサライを召してしまうのですが、これがアブラハムの作戦だったようです。
「エホバさんエホバさん、エジプトの王様が私の女房寝取っちゃったよぅ」
それを聞いたエホバ氏は怒って、王様に災いをなします。
王様は妹だと思ったから嫁にしたンであって、なにも悪いことをした覚えが無い。とんだ災難と言うヤツです。
「なんだや、オメの女房だったのがや。んだったら、最初っから言えや。そしたらオレだって嫁さけろなんて言わねがったっちゃ。オレ、とんでもねえメにあったべや!」
王様は酷いメにあった上に、羊だのロバだの牛だのの群れをアブラハムにせしめられてしまいます。そうしてアブラハムはエジプトを後にするのですが、どうやらこれが人類最初の美人局だったのではないでしょうか。
これに味をしめたアブラハムは、後で同じことをもう一度やり、成功しています。

エジプトを出たアブラハム一行は、財産が増えておりますから、甥のロトと一緒に行動するのに難渋してまいります。当人同士は何も問題を抱えていないのですが、それぞれの使用人達が諍いを始めるわけです。
でまあ、これ以上一緒にいても大変なだけだから、お互いの財産を半分にして、それぞれ別のところで暮らそうや、ということで一致します。

そうやって、一見うまくやっている風にも見えるんですが、アブラハムには納得できないところがあります。
「なあ、エホバさんよ。あんた、オレを幸せにするって約束してたはずだけど、オレにはまだ子供がいないじゃないか。子供がいなければ、オレの財産は全部使用人か奴隷のものになっちまうじゃないか。オレはアンタが拝めと言えば拝んできたし、住み慣れた土地を離れてカナンの地へ行けというから、こうして辛い思いをしてやってきたじゃないか。なのにアンタは契約を果たそうとはしないんだね」
基本的にエホバ氏はこういう賢しい人間は嫌いなのですが、流石に契約の話としては筋が通っているからグウの音も出ない。
「ああそうかい。分かったよ」

エホバ氏は子供の件を引き受けますが、ムカついているから只じゃ引き受けない。アブラハムに子孫はくれてやるけれど、その子孫はエジプトで100年間奴隷になるようにしてやるわい。ゲハハ。生意気言いやがってコンチクショー。という暗示とともに子供を授けます。

しかし、この一件で、エホバ氏はアブラハムの腹の中が分からなくなったんですね。こいつ、本気でオレのこと崇拝してやがんのかな。ひょっとして、どっかでオレのことナメてねえ?みたいな?
そのせいかどうか、アブラハムの子供を生んだのは、サライの奴隷のハガルという女。もともとはサライが、自分は高齢で子供が産めないから、ハガルに生ませてやってくれとアブラハムに提案したんです。で、アブラハムはそれに素直に従っただけなんですが。
でも、ハガルはアブラハムの子供を生むと、態度が大きくなってしまいます。自分の主人のサライを見下すんですな。こりゃあ、女のサガと言うヤツで、江戸の大奥でも同じようなことがあったじゃない。
で、やっぱりそれじゃ納得いかないんです、サライもアブラハムも。
「エホバさんよ、何だかちょっと違わなくね?」
「そんなのオレの知ったことか。お前が勝手に生ませたんだろが」
「それはアンタがモタモタしてっからだろ」
「わかったわかった。じゃあ、サライに子供生ませてやっから待ってろや」
というわけで、サライは奇跡の高齢出産を果たすんですな。凄い執念だ。

この頃、アブラハムは確実にエホバ氏と対等に渡り合っていまして、エホバ氏の行動にいちいち意見などします。
甥のロトが、ソドムの王とゴモラの王との間で、すこし悶着を起こすんですが、それに怒ったエホバ氏が、ソドムの町とゴモラの町をぶっ潰そうとするんです。

それを知ったアブラハムは、エホバ氏に「やめなさいよ、このハゲ。どの町にも悪いヤツばっかじゃないでしょうが。いいヤツだっているんだよ。それをなんだ、あんたは私怨でもって全員ぶっ殺そうなんて、酷いじゃないかね」と、詰め寄ります。
それに気圧されたエホバ氏は一瞬ひるみますが、結局はロトの女房を巻き添えにしつつ、ソドムとゴモラの町を殲滅してしまい、町の人々は跡形も無く消え失せます。なんというか、もう、あーもうーもないですね。やっぱり、アブラハムの言いなりになるのがシャクだったとしか思えません。

DSCN9160.jpeg

さて、アブラハムに子供が生まれました。
名前はイサク。イサクは良い子です。ヘイヘイホー。
何せ歳をとってからの初めての実子ですから、アブラハムにとっても可愛くて可愛くて仕方が無かったことでしょう。
その頃、アブラハムは先住者の将軍とひとつ約束をします。なにせ、アブラハムは他所からの侵略者ですからね。しかも、なんだかエホバ氏とか言う兇悪なのがバックについてるんで、先住者といえどもおいそれと手を出せない。
なので、将軍は言います。
「俺らはアンタに手出ししないから、あんたんとこもあのヤバイのけしかけないでくれよ。ソドムとゴモラの一件は有名だから、みんなビビってますから」
「ああそうだよね。あいつアブないよね。大丈夫、なんにもさせないから」
「ほんと?じゃ、よろしくね」

それを聞いていたエホバ氏は面白くない。やっぱアブラハムはオレのこと馬鹿にしてやがる。よーし、分かった。もーう、オレは分かっちゃったもんね。知らん振りして、アイツのこと試してやるべ。みてろよ、アブラムシめ。

「あーこれこれ、アブラハムや」
「おや、エホバさん。ご機嫌ですね」
「うーん。まあまあね。ところでさ、あんた、生贄がまだだったよね」
「あ、そうだっけ?すんません」
「それでね、生贄はね、お前の息子イサクの丸焼きを持ってきなさいね」
「なんだそれ!まじか!」
「マジマジ!オッヒョヒョーイ!」

エホバ氏は、モリヤという土地の山に息子と一緒に来て、その頂上で息子を全焼(丸焼き)にして捧げろという。仙台市若林区上飯田のスーパー「モリヤ」でパン買って来い、という命令とはレベルが違う。
その時、アブラハムはどう思ったでしょうかね。前にも書いたとおり、聖書には登場人物の心理描写というやつがありませんから、記述ではアブラハムが黙ってエホバ氏の言葉に従い、息子を連れて山を登る様が記されているのみです。
しかし、腹の中ではムカムカしているのは当然です。そもそもエホバ氏が契約を守らないから話が縺れたんであって、アブラハムには責任が無い。そりゃあ確かに、ソドムの一件では偉そうに進言したさ、エホバ氏に断り無く地回りの将軍とも約束事をしたさ。けれど、どれひとつとっても、エホバ氏のことを思えばこそじゃないか。なのにこの仕打ちはどうよ。ネチネチと人のする事言う事に妬みをもって絡んできやがる。
じゃあいいさ。エホバ氏がくれた子供だとは言え、この子はオレとエホバ氏の契約の証だ。これをエホバ氏の命令でもって殺せというなら、あいつは神でもなんでもない。このことをオレが世界中に触れ回れば、あいつはもう誰とも契約を結べやしなくなるんだ。それが一体どういうことか、あいつは分かっているのか。
ここで許しを請えば、アブラハムの子孫は未来永劫エホバ氏の奴隷みたいなもんだ。それは絶対に「契約」なんかじゃない。こんなことで引いてたまるか。これはオレとエホバ氏の一世一代の大博打じゃ。

息子のイサクに薪を背負わせ(イサクは、それが自分を焼くためのものだとは知らない)、湧き上がる闘争心を抑えつつアブラハムは山を登ったことでしょう。
指定の場所に到着したアブラハムとイサクは、生贄を捧げるための準備をし始めます。イサクは生贄がいないことを不思議に思っていますが、まさか自分がそれだとは疑っていません。その息子に向って、アブラハムは刀を振り上げます。
「あれー、とうちゃん、なにするの」
「どうもこうもあるかい。エホバがこうしろっていったんだ」
「やめてー」
「オレだってやめたいわい。恨むならエホバさんを恨んでくれ」
そうして、ギラリと光る禍々しい白刃がまさにイサクの無垢な体に食い込もうという瞬間、エホバ氏が登場します。
「待ったー!待った待った!分かった、オレの負けだぁ、チクショー」

エホバ氏は、アブラハムを試したつもりなのですが、逆にアブラハムにノド元に匕首を突きつけられていたことに気が付いたのでしょう。
「もう、お前の子孫は未来永劫面倒見るさかい、許したってやホンマ」

DSCN9190.jpeg

アブラハムの深い溜息が聞こえてくるような、熱い一節でした。
posted by 肉王 at 03:47| Comment(0) | 盲約聖書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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