2006年05月16日

「おおよそ」なのに「ぴったり」だった



料理番組を時々見る。
別に料理の研究をしようというつもりはないが、バラバラの素材から一つのものが出来上がる様というのは、見るたびに新鮮な驚きがある。出来上がった料理へ対する羨望もある。
そこでいつも気になっているのが、分量の説明だ。
「まあね、大体小さじで一杯程度ですね」とか、「ひとつまみパラッとね」などと、結構いい加減なことを言っている。もちろん、毎日料理を作っている主婦には、それで充分な説明になっているのだろう事は予測できる。あの説明に戸惑うのは、普段料理をしたことのない人間だけだということは分かっている。
だがしかし、「醤油もね、この位」などという素人というよりはむしろ子供のママゴトの如き説明を聞くと、「おい!そりゃあ、あんまりじゃないか」と強く抗議したくなる。
分かってる分かってる。分かっているとも。料理をした事のない人間のイチャモンだ。仮に醤油は1.3dl、砂糖は0.3mg、みりん350cc、小麦粉2.7kgなどと言われたほうが、ずっと混乱するって事ぐらいはよく分かっている(上記の材料で何が出来上がるのか分からないことも分かっている)。
しかし、料理番組の基本的不親切構成に、主婦達は一体どれくらい理解を示しているのだろうか。番組そのものが「大体」で作られているのだから、それを見た主婦が、工程の幾つかを省略したり誤解したりして「更に大体」の料理を作っているのではないかと想像する。
だが、そうやって作られた「まあまあ見た目似ている更に大体結果オーライ料理」が、そう不味くないことがあるらしい。恐らく、普段料理をしているから、あやふやな工程部分においては、それまでの経験で「してはいけないこと」を心得ているので、味として大きく外すことがないからだと思う。その点は女性にたいして大いに尊敬に値する部分だと思う。ただし、最初はローストチキンを作ろうとしていたのに、幾つかの工程を曖昧に進んだ結果ただの焼き鳥になっていたりすることが数多くあると想像するが、食べる方は知らなくてもいいことである。
だから、料理中の女性に「何を作っているのか」と聞くと、「内緒よ、ウフ」と言って誤魔化されることがあるのだろう。作っている本人としては、ローストチキンを目標に格闘しているので、運良くそれが出来上がればいいんじゃない?と思いながら、焼き鳥を作っているのだ。
場合によっては焼き鳥の臭いがするお好み焼きが出来上がってしまうこともあるが、出来上がるのをただボヤーッと待っていた方としては、決して「さっきの鳥は・・・」などと突っ込んではいけないのである。焼き鳥の臭いにすら気付いてはいけないのである。
料理に限らず、男女の関係も「大体おおよそ多分そのうち」で済ませることで、「何となくそれなりにぴったり」上手くいくのだろう。続きを読む

2006年05月09日

それは間違いだ!



人違いで、色々と質問された。
深夜営業のラーメン屋でのことだ。
「オス!久しぶり」
と声を掛けられた時は、何となく知っているヤツのように思えた。この時点で誰何すればよかったのだろうが、まあ話しているうちに誰か分かるだろうと高をくくっていた自分も悪い。言ってみれば、初動捜査を誤ったわけである。
「犯人の特徴は、薄い頭髪・黒のジャージ・年齢は35〜40歳・トーホグ訛りの男」
ということは、いざとなったら若林組の若いモンを2・3人締め上げればすぐに解決だろうさ、程度に考えていたのである。
「Yさんに聞いたけど、Hちゃんと別れたんだって?何があったの?」
「Hちゃん?」
(Hちゃんて誰だ)
オレの粗末な歴史において、「Hちゃん」なる人物は登場しない。なんかおかしくないか。
「カズミはどうしたの」
カズミは知っている。この前酒を飲んだばかりだ。
「この前会ったよ。酒飲んだ」
「ああ、そう?でも、まだ中学生じゃないの?」
「?」
なんだか、時系列が違うんじゃないだろうか。オレって一体誰なんだ。Hちゃんと別れて、中学生のカズミとも関係がある・・・。そんなの、オレが知っているオレじゃない。
大体にして、この目の前の男。いくら時間を遡って思い出そうとしても、全然記憶に現れない。なので思い切って聞いてみた。車の特定は無理でも、車種くらいは絞っておきたいという気持ちだ。
「あんた、名前なんだっけ?」
「アベだよ、なに言ってんだよ」
(アベかよ!全然手掛かりにならないだろーが)
「犯人はシルバーの軽ワゴンで逃走」といったところか。シルバーの軽ワゴンなんて、世の中にゃ掃いて捨てるほどある。せめて浦山とか大洞とか思い切った苗字にしてくれよ。
「あのさあ、オレはカワムラってんだけど、誰かと間違ってないか」
「カワムラだろ。知ってるよ。何言ってんの?頭おかしくなったんじゃねーの?」
(いや、昔から頭はおかしいのよ。それは全然手掛かりにならんのよ)
一瞬、お互いにムッとした雰囲気になった。ややあって、男がオレの顔をマジマジと見て、あっ!と叫んだ。
「違う。違う人だ。嘘。マジか。そっくりだ」
そういえば、ずっとずっと昔にも、同じようなことがあった。仙台駅前で突然見知らぬ女性に話しかけられたが、その時の女性の反応も同じような感じだった。その時オレは「キーパー」と呼ばれたのだった。
普段オレは「美貌の持ち主」とか何とかほざいているが、実際には全くの逆だ。美醜でいえば間違いなく醜の部類だ。だから、このオレとそっくりのヤツがこの世に(しかも同じ仙台市内に)いることが不憫でならない。
しかし、今回もう一人の自分が、実は恋人がいたりと結構幸せにやっていそうな事実を知るに至り、若干納得のいかない気分にさせられた。そして、苗字が同じカワムラだという新情報を得るに至り、こっそりと「なりすまし」も可能なのではないかという希望も得た。
しかし、その後のラーメンはクソ不味かった。続きを読む

2006年04月27日

こいつを届けてくれ、まさのヴ。



ホームページの掲示板にも書いた通り、愛と正義の「JAILHOUSE BOOK」は5月の何日かを持って廃業である。本当はギリギリまで黙っていようと思っていたが、誘導尋問に引っ掛かってしまった形で白状してしまったのである。自営業者は、やはりあなどれんな。
まあ、余計なことはどうでもいい。皆さんが知りたいのはいつまで営業しくさるつもりなのかということだろう。
実は私もそれがはっきりしないので困っている。だが、よく考えればそんなことはどうでもいいことだろう。私一人がいつ消え去ろうともあまり大した問題ではない。
とりあえず、5月中のいつか。そうだな、来客数がゼロの日を最終日としようか。それだと分かりやすい。とっとと消え失せろと思っている人は、店へ来なければいいわけだ。
結構早い時期にそれはやってきそうな予感がある。

この欄はギリギリ続けられる限りまでやろう。日記を書くというのは、昔から私が愛した行為だ。最後まで抱いて行こうじゃないか。続きを読む
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